FXのテクニカル指標、その基本

 FXに限りませんが、様々な投資の種類があり、投資家達は様々な方法を使って市場の動向を見極めようとし、様々なアプローチを使って利益を得ようとしてきました。テクニカルが重視されるようになったのは、アメリカ。ですが、誰もが同じテクニカルを利用するようになるとトレードが成立しなくなります。ですからテクニカルには流行り廃りがあり、新たなテクニカルが生み出され、中には自分オリジナルのテクニカルを作り出す人もいます。基本的にテクニカル分析は、時系列チャートに表示して利用します。それでは、基本的なテクニカル分析の方法を紹介していきましょう。
●移動平均線
 単純移動平均はもっとも単純に、時間足を単純化するテクニカルです。任意の範囲の終値を全て足して、その任意の範囲の回数で割ったものになります。平均を出していますから、なだらかに値動きを観察することが可能ですが、間近の値動きも過去に影響されて表示されます。
 間近な値動きに重きをおいた移動平均には、加重移動平均というテクニカルもあります。単純移動平均がすべての終値に均等に比重をおいているのに対して、加重移動平均の場合は任意の期間nとした場合、現在に近いレートがnで、過去に行くにしたがってnを一つずつ引いていきます。3回分の時間足の加重移動平均であれば、(一番現在に近いデータ×3)+(一つ前のデータ×2)+(2つ前のデータ×1)、これを3+2+1を分母として計算することになります。
●パラボリック
 視覚的にとてもわかりやすい割に、計算方法はちょっと面倒なテクニカル指標です。放物線のラインが上昇していれば「買い」シグナル、下降していれば「売り」シグナルとするのが一般的です。チャートを見ればわかりますが、一つの時間足の中にひとつの点が入っています。この点の位置を決める計算式は、(前回の点の位置+AF)×(EP-前回の点の位置)です。AFは加速係数で、買いサインのときには高値を更新するたびに増えていき、売りサインのときには安値を更新するたびに増えていきます。EPは最期にパラボリックが転換してから現在までの最高値、もしくは最安値です。
●ボリンジャーバンド
 統計学を使ったテクニカルで、値動きの幅が、ボリンジャーバンドを構成するライン(基本的には3本)の中に納まる確率が高いという前提で利用します。ボリンジャーバンドの中心ラインは、基本的に移動平均を用い、その上下にボラティリティというラインを引いたものにあります。ボラティリティは値動きの激しさを表すもので、値動きはほとんどない時にはバンドの幅は狭まり、急激に上昇や下降があればバンドの幅は狭まります。一応、標準偏差は任意期間の平均から、任意期間全てのレートと平均の差を2乗して全て足して任意の期間nで割って求めます。

 その他にもさまざまなテクニカル指標があり、そのテクニカルの計算式や理論を知らずに用いている人も少なくありません。ですが、知らなくても使えるよう、見やすいものが多いというのがこうしたテクニカル分析の特徴といえます。ですがどんなテクニカル分析を使うにしても、どの業者のチャートを使うにしてもパラメーターの設定を変更できるはずです。どのパラメーター値を変更すれば、どう表示されるテクニカル指標が変わっていくのかくらいは理解しておいた方がいいでしょう。

疑問解決! 今日から学ぶFXTOPに戻る

カテゴリ